東京出身の我々夫婦は、極端に転勤の多い職から地に足を着けた生活がしたいと、長野県に終の棲家を建てました。

彼の地には親類縁者も全くいませんでしたが、もう、ふるさとの東京は住むところではなく自然の多い地として土地を選択しました。都心で一軒家を注文住宅で手に入れることはもう経済的に無理だったので、その点でもこの地を選んで正解でした。自分たちの出来る範囲で夢を実現しようと、様々な思いを設計士さんと何度も検討を重ねて、家内にはピアノ教室のためのレッスン室を、自分は、薪ストーブの設置を何とか織り込むことが出来ました。都会から地方に居を移す場合に良く懸念されることは、地元に馴染むことに難しさがないかと言うことでした。確かに、実際に様々な地域に移住された方の話を聞くと、その地の慣習に中々馴染めず、地元住民と親密になりにくかったり、何時までもよそ者扱いされる場合があることも事実です。

ただ、自分の場合は、周りの方々も都会からの移住者が多かったので、思っていたほどの心配はしなくて良かったので安心しました。もう、20年以上になりますが、地元の方々とも仲良く過ごせています。今は、コロナの関係で、仕事も以前と比較して思うようにはならない場合もありますが、こんな地方でも、光回線が充実しており、インターネット環境がきっちり整っているために、リモートワークで全く困ることはなく快適に過ごせます。注文住宅は、確かに信頼できる設計士さんが不可欠で、その力量によることも確かです。しかし、一度、決心したのであれば、その設計士さんを信頼し、遠慮なく自分の思い通りの夢をぶつけてみてください。一生に一度の大きな買い物ですから、遠慮はいりません。100%希望が叶うとは限りませんが、その点をどう解決したらいいかを検討している間の時間も楽しいものです。そして、ようやく苦労して完成した「自分の城」で過ごす毎日の喜びを実感してください。

さぁ、週末は、冬に備えて趣味の薪割りで、良い汗を流しますか。