私は両親と自分ひとりで住んでいます。
注文住宅を購入したのには理由があります。
昔住んでいた家は、家として機能していませんでした。
それは、家に親が納得していなかったということです。
ですから、親はいつも、土地を購入したようなものだと言っていました。
私も両親を見ていて、いつか注文住宅をこの土地に建ててあげたいなと思っていました。
母親の夢は、きちんと住める一軒家に住みたいでした。
母親はテレビしか楽しむものがなく、いつも節約していました。
スーパーに行っても、安売りの商品しか買わないですし、洋服は全部もらった服しか着ていませんでした。
私はそこまで節約している母親を喜ばせたいと思っていました。
注文住宅を新しく建てると家族で決めたとき、大きな喜びがありました。
私も微力ながら、建築費を払います。
私は、もう40代です。もう結婚はないだろうとわかっていました。
それで、私も両親と最後まで住む覚悟を決めて、注文住宅を建てることに協力することにしました。
注文住宅はトイレもお風呂ももちろん一つずつです。
私が結婚することを想定していません。
これは私の問題です。
しかし、両親には、もう結婚は絶対にないと伝えていました。
二世帯住宅のような注文住宅ではありません。
普通に、一家族が住むような3LDKの家です。
注文住宅が建って、満足した顔の母親が嬉しいです。
ずっと、買い物も節約して、建てた注文住宅だからです。
内装はシンプルに尽きます。
なにも、特別なことはこの注文住宅にはありません。
しかし、それは、この家を将来、手放すときのことも考えて、単純なつくり、普通の家に仕上げたのです。
父と母がいなくなり、私が一人になれば、この家は大きすぎます。
その時に、この注文住宅を売却して、一人で住む1LDKの家にすればいいのです。
最近は結婚しない人が増えたと聞きます。
私はこのようなケースの注文住宅の購入もありだなと思います。
この注文住宅とともに、両親を最後まで見守って、自分の人生を全うしたいです。